神社仏閣が物語る街の歴史
江戸時代には9つあったといわれる村々が、合併を重ねて昭和29年に昭島市となりました。戦国時代は滝山城の城下町として栄え、江戸時代には日光街道の宿場町となり、養蚕や農業が盛んだったことから、各村には寺や神社があった名残で、今でも街の至る所に神社や寺院があります。

日本武尊が祀られている上川原日枝神社
拝島日吉神社は「榊祭」で有名ですが、この上川原日枝神社も歴史ある神社です。上川原村の鎮守で天正(1579)年の創建らしいです。東京都神社名鑑によると、日枝神社は普通は大山咋命(おおやまくいのみこと)が主祭神になるのに、この神社は日本武尊が主祭神で大山咋命を配祀していて珍しい、とあります。小高い丘にあり、地味ながら風格のある神社です。

お腹の病気にご利益(?)痢病尊が祀られている
龍田寺。「りゅうでんじ」と読みます。これも上川原村にあったお寺で、元和元(1615)年の開創といわれています。境内にはお堂があり、痢病尊(りびょうそん)が祀られています。村の人たちは「痢病神様(りびょうじんさま)」と呼んで信仰していたそうです。痢病とは下痢や腹痛のことをさすようで、毎年8月1日が祭日でお札が授与されます。胃腸の弱い方はお参りしてみてはいかがでしょう。

お墓を背に立つ孤高の地蔵堂
このお堂は東勝庵です。このあたりに東勝寺があったそうで、開創は不詳ですが、戦国時代に武田軍の滝山攻めの際に焼失したと伝えられています。慶長8(1603)年に再建され、寺号を「観音寺」と改めました。うしろは墓地で、すっくと立っている庵の姿は凛々しくも見えますが、一時は尼僧が住み、延命地蔵尊を祀っていたことから地蔵堂とも呼ばれていたそうです。

ポケットパークになった「五鉄」の名残
これは五日市鉄道大神駅跡のモニュメントです。ポケットパークになっていて、ちょっとした憩いの空間です。レールや信号機も当時を彷彿とさせます。大神駅は小さな無人駅だったそうで、昭和5(1930)年から19年まで、立川駅と拝島駅を結ぶ線の駅の1つとして運行していました。五日市鉄道は大正14(1925)年に拝島・五日市間で開業した鉄道で「五鉄」の愛称で親しまれていたそうです。
(岡田)

