取材さんぽ《葛西》

旧江戸川に浮かぶ自然島「妙見島」

都内23区内を流れる川に島があるのを知っている人は少ないでしょう。江戸川区東葛西3丁目に属しています。島のすぐ東側が都県境でお隣は浦安市です。南北約700m、東西約200mの楕円形の島で、護岸工事が行われるまでは「流れる島」だったそうです。

川の流れによって北端が削られ、南端に土砂が堆積して徐々に下流へと移動していたとか。

島内のほとんどが工場ですが、マリーナやレストランもあって、レストランからの眺めはちょっとしたリゾート地のようだそうです。

島の名前の由来となった妙見神社もあります。

 

威風堂々の富士塚がある長島町の鎮守・香取神社

現在の江戸川区東葛西と中葛西周辺は、長島町と呼ばれていました。その名残で現在も町会名は長島町会です。町会の資料によると平安時代には海路の要所として長島奏の名前があるそうです。その後、長島村となり、変遷を経て昭和7年には長島町会が発足しています。長島村の鎮守として創建されたのが長島香取神社ですが、古記録が焼失して正確な年代が不詳です。残っている資料から400年ほど前ではないかといわれています。

この神社の周囲には7つの寺院が密集していて、なぜこんなに寺院が多いのかは地元の人にも「ナゾ」だそうです。古い町なので道も入り組んでいて、不案内な人がお墓参りにくると迷うらしく、町の人は道を尋ねられることが多いのですが、寺院が多いので「お寺の名前をいってもらわないと案内できないんですよ」といいます。

香取神社境内には、区の登録有形民俗文化財の「長島の富士塚」があります。明治41(1908)年に築かれ、大正6(1917)年に改築されて高さは約4m。区内の富士塚の中でも規模が大きく見応えがあります。

閑静な住宅街に忽然と現れる富士塚は迫力があり、荘厳な雰囲気です。

境内には八雲神社も祀られていますが、長島地区の東西融和を契機に村の西部から還座されたそうです。

(岡田)

葛西防犯協会長島町会の活動の様子は、「家庭と防犯」11月号で紹介しています。

 

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